数年前、イスタンブールに旅行に行ったときの話。

ファティフと呼ばれる地域のメイン通りを歩いていたら、
誰かが俺の肩をトントンと叩いた。

なんだろうと振り返ってみると、日本人のおばあちゃん並みに
背が低いトルコ人おばあちゃんがニコニコしていて、

「ファティフジャーミイ」とすぐそこにあるモスクを指差して言った。
(ジャーミイはモスクのことね)

「ファティフ?」って聞き返したら、にっこり笑ってまた「ファティフ」と言った。

ここ見ていくといいよ、ってな感じで教えてくれたんだと思う。

お礼を言おうとしたんだけど、友達が急に話しかけてきたから、
友達と少しやり取りして、
おばあちゃんの方を振り返ったら、もうすでにいなかった。。。

お礼を言えなかったことが今でも非常に悔やまれるよ。。。。。


その後、ばあちゃんの助言に従って、ファティフジャーミイを見に行った。

中に入ったら、なにやら牧師?が説教してたんで、
入り口付近で友達と正座して見学してた。

しばらく見学してたら、モスクの管理人だかよくわからないけど、
トルコ人の中年くらいの人が入ってきて、俺のそばに静かに立った。

俺は何するんだろうと、ちょっと見てたら、天井の方を指さして
なんかジェスチャーしてた。

なんのことだろうと思ってたら、
円状に吊るされた電球をちょっとずつ付け始めた。

なんかキレイでボーっとそのトルコ人を見てたら、
もっと電球いっぱいつけるよと
ニコニコしながらジェスチャーで教えてくれた。

その後、電球をつけるたびに、
大げさなジェスチャーでおどけながらつけていった。

俺も友達もなんかおかしくて、「フフフフ」(気持ち悪い話だが)
忍び笑いしてた。

しばらくしたら、お祈りに来た近所の連中がたくさん入ってきたんで、
退散することにした。

その際、例のトルコ人に、つい日本人の癖で会釈してしまった。

ありがとう的な意味でしたんだけど、なんか戸惑ってた。
握手とかの方が良かったんかな。。


イスタンブールでは、有名な観光エリア以外は

市街地歩いてると「日本人だ」とか言われるし、
「日本から来たのか?」とか聞かれる。

道端に立ってた、ちっちゃいかわいい子供と母親に手を振ると
ニコニコされるし、

ただ単に売店で水を買うだけなのに、なにやらうれしそうに対応された。

道端で茶を飲んでるあんちゃんには、ようこそトルコへみたいなこと言われるし、

タクシム広場付近では、うるさいティッシュ売りの少年に付けまわされた。

もっとも、売りつけようって感じじゃ無くて、日本人?日本人?って。
とはいえ、これは微妙だが…


イスタンブール空港の免税店では、トルコ人の店員に友達が

「アナタハ トルコジンデスカ?」とか言われるしw
(確かに友達の親は北海道出身でアイヌ人のように、ほりが深い)

色々と日本人だと(たいてい良い意味で)注目されて面白かったです。


帰りの飛行機のJALの女性社員も、
「トルコは旅行しやすいでしょ?」と言っていたしね。

あと、今思い出したけど、

トルコ料理の食堂に初めて入ったとき、デジカメで写真とってたら、
店員が、すげー何このカメラ!って感じで覗いてたんで、

撮ってあげようか?とジェスチャーしたら、ニコニコしてたな。

いいねトルコ。いい正月でした。